成長していないから、身につくものがある。
こんにちは!サヤカです
「絶対音感」とは?
「絶対音感」というのは、聞こえた音をピタリと当てることのできる音感のことです。絶対音感を持つ友人の話では、耳鳴りさえも「ドレミ」で分かるという人もいました。「ずっと音名で聞こえるので、(レ〜とか)気持ち悪い。」と言っていました(笑)中々理解しがたい感覚です^^;
何か1つの音を教えてくれれば、他の音は当てられる、というのは絶対音感ではありません。このように聴き比べることで、音を当てることができる能力は「相対音感」と言います。絶対音感は、ヒントは要らずで、正確に音名をあてることが可能なのです。
感覚的な話なので、絶対音感をもっていない私たちには、にわかに信じがたい話ですよね。絶対音感を持つ人は、何かの曲を1回聞いただけでも、同じように弾けてしまう、というまさに神業が可能なのです。
こう聞くと、「絶対音感」が欲しくなってきますよね。
私も欲しいです。そんな便利な力!!
ですが、残念ながら、6歳半を過ぎると、絶対音感を身につけることは出来ないのです。
なぜ子供しか身につかないのか?
「絶対音感は、子供しか、身につけることができない」という事実は、よく語られますが、なぜ、大人では身につけることができないのか?については、あまり語られません。
私も、絶対音感という言葉を知ってから、なぜ大人が身につけられないのかを知らずにいました。そして、納得できていない自分がいるような感覚がありました。理由もなしに、「子供じゃないとダメ!」と言われても、なんだか腑に落ちないですよね。
子供のときに言われる「まだ子供なんだからダメよ」の逆バージョンです(笑)
ーー天才だから、できたのでは?
ーー時間をかければ、実は、身につくのでは?
ーー音楽一家だから、身についたのでは?
いろんな憶測が飛び交います。
ところが、全て的外れでした。
絶対音感を身につけるカリキュラムを体系化した先生がいます。
ピアノの先生で、江口寿子さんという方で、数々の本を出版されています。江口さんは、今までに1万人以上の子供に絶対音感をつけるレッスンをしてきたそうです。
子供しか、絶対音感が身に着けられない理由。
それは、「比べる能力が未発達だから」なのです。
「比べない」で聴く
絶対音感がつくまで、平均的に2年以上かかるといいます。その間、音が高いとか低いとか比べる聴き方をさせないのが、絶対音感をつけるためのポイントだそうです。
2歳位の年齢では、自ら「比べよう」とする意識が弱いので、例えば、兄妹でおやつの大きさが違ったとしても、2歳の子は、ごねることはしないといいます。その年齢が、4歳ともなれば、兄妹げんか必至…な光景がカンタンに浮かびますね(笑)
このように大人になってしまうと、脳は賢くなってしまうので、無意識に高い・低いを判断する能力が備わってしまいます。
比べる能力の発達は、成長にとって必要なことで、絶対音感をつけるという目的以外では、喜ばしい脳の発達なのです。
音が高いとか低いとか比べてしまったら、それはすでに「相対音感」という聞き方になってしまいます。
もちろん、子供だって比べられないわけではありません。ただ、自発的に「比べよう」という意識が大人に比べて低いそうです。
だからこそ、そのうちに、なるべく比べさせない聞かせ方をすることで「絶対的」に音を聴く力を育てる、というのが絶対音感です。
大人も身につく音感に時間を遣おう!
大人が絶対音感が身につかない理由を知ったときに、私はどこか安心したような気持ちもありました。
「絶対音感」が身につくかどうかですら、音楽の才能なんて関係ないのですからね(^^)
身につくことのない絶対音感に想いを馳せるよりも、今から精度の磨ける「相対音感」を意識したトレーニングに時間を使うほうが、健全です!
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