どんな曲にもサッと対応できたり、パッと耳コピができたら、自由でかっこいいですよね!
今回は、そんな能力を身につける第一歩のお話です。
こんにちは!サヤカです
耳コピに絶対音感は要らない。
以前に、耳コピやアドリブに必要な音感について、お話しました。
おさらいですが、
耳コピのために絶対音感は要らないし、いろんなスケールを覚えたからできるようになるわけではありません!
耳コピができない!と思っている方は、耳コピの「やり方」を間違えており、そして、間違えているからこそ、本当は育つはずの音感を磨かずに放置しているのです。。。
お菓子をボリボリ食べながら、「痩せたいけど、痩せないんだよね〜〜〜」って言っている人がいたら、「いやいやいや!お菓子やめなさいよ!!」って言いますよね(笑)
まるで神経衰弱をするように、指板を手探りで、耳コピをしているのに、「耳コピができないんです〜」と言われたら、「やり方が問題だよ!」という話です
音感は、「やり方」が大事で、ただギターを弾いているだけ、音楽をたくさん聞いただけ、では一生、育ちません!
カラオケにいくだけでは、音感が育たないのと一緒です。
耳コピに必要のは「音程」の感覚
大人からでも音感を鍛えて耳コピやアドリブができるようになるために、磨くべき2つの感覚があります。
それは、「音程の感覚」と「調性の感覚」です
今回は、「音程の感覚」を身につけるための基礎知識「度数(ディグリー)」についてお話していきます
そもそも「音程」とは?
「音程」とよく似た言葉に「音高(おんこう)」という言葉があります。
「音程」というのは、【2つの音の距離】を指し、「音高」は、「C音=ド」が「261.6Hz(ヘルツ)」といったように【音の高さ】のことを表します。
「音の距離」と言われても、ちょっとピンとこない方もいるかもしれませんね。
そんな方は、まず、音楽のルールを学んでいきましょう。
音は、全部で12種類
「音楽のルール」と言っても、身構える必要はありません。ギターもピアノも音は「12種類」あるということを、まずは、知っておきましょう。
ピアノであれば、ドレミファソラシの「白鍵」が7つ、その間に「黒鍵」が5つ挟まっているので、合計12種類の音があることが分かりますね。
ギターは、6本どの弦も0フレット(開放弦)から12フレットで一周して、同じ音(厳密にはオクターブ上の音)に戻ります。チューニングが「EADGBE」であれば、12フレットも同じ音になるということです。なので、0〜11フレットの間は、全部違う音なので、同じく12音あることがわかります。
「全音・半音」という「感覚」の単位
「ド→レ」「レ→ミ」など、黒鍵を1つ挟む、2つの音の距離を「全音」と呼びます。ギターならば、2フレットの間隔(例:1→3フレット)です
「ド→ド#」「ド#→レ」など、黒鍵と隣り合う白鍵、また「ミ→ファ」「シ→ド」のように黒鍵を挟まない、2つの音の距離を「半音」と呼びます。
どんな低いところで弾いても、逆に高いところで弾いても、「ド→ド#」や「ミ→ファ」などの「半音」は、どこを切り取っても【同じくらい高くなった(低くなった)という「感覚」がする】という感覚の1つの単位です。
全音は、半音2つ分離れた<感覚>になります。
ギターのフレットは、視覚的に、高い音の方のフレット(ボディ側)の方が、間隔は狭くなっていますが、聴覚的には、1→2フレットも13→14フレットも、同じ「半音」です。
なぜ、フレットの幅が違うのに、同じ「半音」に聴こえる?
興味のない方は、ここはサラ〜〜っと読み飛ばしてください(笑)
ラ=440ヘルツとしたとき、
ド:261.1Hz
レ:293.7Hz
ミ:329.6Hz
なので
レ−ド
293.7−261.1=32.6
ミ−レ
329.6−293.7=35.9
こうして引き算すると、「ド〜レ」と「レ〜ミ」の高さの違いは同じではありません。
なのに、同じ<全音>に感じるのは、人間の耳が「差」ではなく「比」で聴いているからなんです。
気にならない方には、全く気にならない話かもしれませんが、こうした話は、理系の方に人気です(笑)
メジャースケールを元にした「度数(ディグリー)」の数え方
全音・半音のように「音の距離」を表す言葉が、「度数(ディグリー)」です。
また後で、詳しく書いていきますが、度数を理解しないと、コードを読むことができません。コードが読めないということは、初見で弾くということができないということです。
「度数」は、一言でカンタンに言ってしまえば、「メジャー・スケール」の音を数字に置き換えたもの。です
この数字に、「3度」というように「〜〜度」とつけて、呼びます。
完全・長・短をつける
「3度」という言葉だけでも使われることはありますが、音程を正しく示すためには、「長」「短」「完全」という言葉を使います。
「ド」から数えて
ド :完全1度(P1)
レ♭:短2度(♭2)
レ :長2度(M2)
ミ♭:短3度(♭3)
ミ :長3度(M3)
ファ:完全4度(P4)
ファ#:増4度(#4)
(ソ♭:減5度(♭5))
ソ :完全5度(P5)
ラ♭:短6度(♭6)
ラ :長6度(M6)
シ♭:短7度(♭7)
シ:長7度(M7)
ド:完全8度(P8)
というように「〜〜度」という風に呼びます。
最初は、この「長」とか「完全」とかに惑わされて、「うわ〜〜難しそ〜〜」って感じるかもしれませんが、よく分からなければ、無視してしまってもいいです(笑)
ちなみに、「完全」は「1・4・5」度のときのみにつく冠詞(英語のTheとか)みたいなもので、(8度はオクターブ上の「1」と同じ音)2度や3度には、付きません。音の特性上、完全がつくか長、短がつくかは、分けられていますが、今回この話は割愛しておきます
「完全は1,4,5!」「完全は1,4,5!」と10回位唱えて、覚えてしまいましょう!
図の中の「P」は「Perfect(完全)」、「M」は「Major」です。
まずは、そんな感じにざっくりと覚えておいてほしいのですが、注意したいポイントがいくつかあります。
長・短・完全・増・減の関係
この長・短などの付け方のルールですが、先程も少しお話しましたが、「完全」は1,4,5(8)と決まっており、「長4度」などはありません。
加えて、「増・減」という言葉も出てきますが、「増」は「完全」のつく音程より半音上がった時、例えば「#4」の音程を「増4度」と表します。また、これは、あまりでてこないですが、「長2度」の半音上を指すときは「増2度」という呼び方になります。
「減」は、逆に「完全」のつく音程より半音下がった時、例えば「♭5」の音程を「減5度」と表します。「短」のつく音程より半音さがる場合にも使い、「♭♭7」を「減7度」というように表します。(♭♭:ダブルフラット)
詳しくは、コチラも読んでみてください。
暗黙のルールに注意!
メジャー・スケールには、「ミとファ」の間と「シとド」の間は、<半音>である、という暗黙のルールがありますから、「3と4(M3とP4)」の間も半音、「7と8(M7とP8)」の間も半音というルールが隠されていることに注意しましょう。
※「P8」は、「P1」と同じことです。
レからミの距離は?
度数は「メジャー・スケールを数字に置き換えたもの」と、先程説明しましたね。
では、「レ」から見て、「ミ」は何度でしょうか?
この答えは、「長2度(M2)」となります。
例えば、家から学校までの直線距離が2kmで、ちょうど真ん中にスーパーがあるとします。そしたら、家からスーパーまでの距離は1km、スーパーから学校までを見たら、1kmですね。
これと同じように、ドからミは「長3度(M3)」ですが、レからミは「長2度(M2)」になります。普通のものさしと違って「音のものさし(度数)」は、「0」がないので、「完全1度(P1)」を合わせて、測ります。
レからファの距離は?
今度は、レからファの距離を見てみましょう。
レからファの間は、「全音」+「半音」の距離で、ドからミの距離と比べて「半音」少ないです。(ドからミは「全音」+「全音」)
なので、この場合は、レから見てファは「短3度」の音程と呼びます。
例)Fのメジャー・スケールで見てみよう!
では、試しに「F(ファ)」から数えてみましょう。
「半音」の場所を覚えることが、度数攻略のポイントですよ(^_-)-☆
音程を指す言葉イロイロ
「音楽理論を学ぼう!」そう思った時に、多くの人が躓いてしまうのが、音程を指す言葉がややこしい、たくさんあるというところにあります。
「長3度」とか「全音」、「1音」など、全て音程を指す言葉です。
「1音チョーキング」=ドからレの音程にあげるというように、「全音」分音程をあげるチョーキングのこと。半音のことは、0.5音というように呼びます。
少しずつ、慣らしていきましょう!
度数が読めるメリット
分析に役立つ
コードは基本的に、ルートから数えて表記しますので(Dm7の「7」の数字など)、メジャー・スケールが基準になって数字が振られれていることを、覚えておくと役に立ちます。
相対的に聴くトレーニングになる
耳コピのための音感を鍛えるためには、どれくらい高いか?低いか?という聴き方が大切です。
「絶対音感」のように、ある音の高さを当てるのではなく、「長3度」の音程の<感覚>は養うことができます。
「ド→ミ」が歌えれば「レ→ファ#」、「ファ→ラ」の音程をとることができるということです。
逆に、絶対音感のように、1つの音を頑張って覚えようとしても、効果は殆どありません。
耳コピの出来る音感の鍛え方について、詳しく知りたい方は「▶耳コピの極意!」を読んでみてくださいね。
相対的に聴く頭にチェンジしていきましょう!
確実に音感がアップしていきます!
▼アドリブ音楽理論まとめ