譜面には写らない音に耳を傾けよう!
こんにちは!サヤカです
声・音色の違いは倍音で生まれる
キンキンと響くような声、あったかく親しみを覚える声、また、楽器であれば、ピアノの音、ギターの音。
例え、同じ音程で、音(声)を発したとしても、「音色」が違うことがわかりますね
この音色を作り出している、一つの要素が「倍音」です。
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倍音って何?
「倍音」ってなんですか?と聞かれて、しっかり答えられる人は、少ないでしょう。
目にも見えないし、譜面に書かれることもありません。
五線譜やTAB譜などの楽譜を見ているだけでは、イメージが付きづらいのが「倍音」です。
例えば、「ド」の音を出しても譜面上では、音符ひとつで表されてしまいますが、実際には、弾いていると思っている「ド」以外の音(振動)も含まれているのです。
この場合の「ド」の音を<基音>、その他の音を《倍音》と呼びます。
言葉では難しいので、オレンジジュースで考える
「倍音」に関しての説明は、どんな本を読んでも、だいたい一緒です。
ですが、他の音も鳴っている、とは言われても中々イメージつきづらいですよね。空気のように、音も見えないですから^^;
そこで、オレンジジュースを想像してみましょう。
果汁100%のド●ル、果汁10%のバ●リースなど、オレンジの味がする中でも、オレンジ成分が多いものから、少ないもの様々なものが売られています。
音も同じように、譜面には「ド」と書かれていても、実際は100%「ド」の成分では、できていないのです。
果汁10%でも、オレンジの味が感じられるように、音も他の成分(倍音)が混ざっていても、頭では「ド」と認識しているのです。
ちなみに音の場合の、100%「ド」のみの音、つまり基音のみの音は、音叉や試験放送のような音色になります。
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「倍音」の知識はどう役に立つ?
なぜ「倍音」のお話をしているかというと、「音程」以外の部分に耳を傾けてほしいからです。
特に、ギターは同じ音を違うポジションで、弾くことのできる楽器です。
例えば、「ド」を弾くならば、2弦1フレット、3弦5フレット4弦10フレット、5弦15フレットで、すべて同じ音程の「ド」を弾くことができます。
ですが、「音色」が違うことに気がつくでしょう。
「音色」が違うということは、「印象」が変わるということです。
せっかく印象を豊かに表現できる楽器を選んでいるのに、それを無視して、すべて「同じ音程」でまとめてしまうのは、モッタイナイですよね
この記事で、あなたの耳が音程以外の要素に、耳が傾くきっかけになればうれしいです(^^)
倍音にも2種類ある
さて、倍音にも2種類あります。
整数次倍音
非整数次倍音
の2つです。
よく楽典、音楽理論で扱われるのは、「整数次倍音」です。
ギターの弦が揺れているときに、弦全体の揺れだけでなく、二分の一、三分の一、四分の一…というような振動が同時に起こっています。
※コレを利用して演奏するのが、ハーモニクスという奏法ですね。そのまんま、倍音という意味です。
コレ以外の不規則な振動を《非整数次倍音》と呼びます。
だからなんのこっちゃ。
とお思いのことでしょうから、身近な「声質」を例に取ってお話ししていきましょう。
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特徴的なあの人の声の成分
整数次倍音の多い声というのは、ギラギラとした印象になります。
B’zの稲葉浩志さん、浜崎あゆみさん、などは、こちらのタイプ。
この声のタイプは「カリスマ性」を感じさせるそうです。
非整数次倍音の多い声は、カサカサとした印象。
サザンの桑田佳祐さん、宇多田ヒカルさん、スガシカオさんなどが、こちらのタイプ。
このタイプの声を聴いたときに「親しみ」を感じたり、「重要なことを言っている!」と感じるといいます。
こんなふうに聞くと、あれ?この人どんな声質だっけ?と気になってきませんか?(^^)
こんなところから、倍音への扉を開けていっても面白いかもしれません。
音楽を豊かに聴く耳を育てる
「耳が良い」というと、「音程を聴き取ること」に、意識がいく人が多いですが、私は、この答えはひとつでは、ないと思っています。
・良い演奏が分かる耳
・きれいな音が分かる耳
・音楽を楽しめる耳
そして、楽器をやる上で、これらの耳を育てることは、一生の課題です。
「音程」が分かるようになるのも、大切な練習のひとつですが、今回の「倍音」から始まり、音の印象へと意識を向けることもとても重要です。
だからこそ、譜面に目を向けず、精一杯、鳴っている音に耳を傾けることが大切なのです。
リズムにおいても同じことがいえますが、音楽において大事なことは、譜面に書かれていない部分にあるものです。
例えば、全く元気がなさそうな友達に、「元気だよ、大丈夫…」と言われても、あなたは、何かあったんだろうな…とその口調から察するでしょう。まさにコレと同じこと。
同じ1音を弾くにしても、表情は全く変わるのです。
良い耳を育てていきましょう!(^^)
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【関連記事】ギターの音作り
ギター奏者に、身近な「倍音」は、音作りです。アンプなどで、トレブル、ミドル、ベースなどのツマミがありますね?
これらは、倍音の出方を調節するものです。
ぜひ、アンプを操作しながら、倍音の世界に触れてみてくださいね!